新日本婦人の会【声明】衆議院選挙を終えて 2014年12月16日

新日本婦人の会【声明】衆議院選挙を終えて

2014年12月16日

新日本婦人の会中央常任委員会

 12月14日投開票で衆議院選挙が行われました。自民党が5議席減の290議席、公明党とあわせて与党が公示前と同じ326議席で3分の2を維持、民主党は微増、維新の党は微減、極右の次世代の党は惨敗し、日本共産党は大幅増の21議席でした。女性議員比率は微増の9.5%、トップは共産党で28.6%、「女性の活躍」をいう自民党はわずか8.6%でした。

「自民大勝」との報道もありますが、比例得票率は33.1%、全有権者比では17.4%にすぎません。小選挙区制の下、得票率48%で76%の議席を自民が独占したように、選挙制度の歪みがもたらしたものです。

 今回の投票率は、52.7%と戦後最低でした。安倍政権が「いつ選挙をやったら勝てるか」という打算から、消費税10%を先送りし、争点はアベノミクスと決め、多忙で天候も不安的な年末12月に突然、総選挙を実施。この国民不在のやり方やマスコミ報道がさらに政治不信を広げ、投票所から有権者を遠ざける一因となりました。

 同時に、暮らし破壊と「戦争する国」づくりに反対し、安倍政権との対決を鮮明にした共産党が躍進し議案提案権を獲得したこと、沖縄で米軍新基地建設反対をつらぬく「オール沖縄」候補が4小選挙区すべてで勝利したことは、今後につながる重要な結果です。

 新日本婦人の会は、今回の選挙を「暴走ストップ、民意で動く国会・政治に変えるチャンス」と位置づけ、班や小組で新婦人しんぶんや紙芝居、シール投票で、おしゃべりと宣伝を大きくすすめ、安倍政権への怒りや不安を抱く多くの有権者と対話を広げてきました。「国民の信任を得た」と安倍首相があたかも白紙委任を得たかのように、「憲法改正に向け努力していく」など暴走を加速することはぜったいに許されません。

 新日本婦人の会は、消費税増税10%中止、派遣法など労働法制の改悪反対、集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回と戦争立法化反対、新基地建設中止、9条改憲ストップ、原発再稼働反対、TPP交渉脱退、政党と国会議員を劣化させる政党助成金・小選挙区制廃止を求め、多くの女性・国民とともに安倍政権ノックアウトへ、草の根からさらに行動を強める決意です。

http://www.shinfujin.gr.jp/genre/report_2967

全労連【談話】第47回衆議院議員選挙の結果について 14年12月15日

 第47回衆議院議員選挙の結果について(談話)

 

 昨日投開票された第47回衆議院議員選挙で、自民党は追加公認を含め291議席、公明党を含む与党で326議席と、引き続き3分の2の議席を維持した。しかし、これをもって安倍政権の政策が信任を受けたとは到底いえない。自民党の比例得票数は1,765万票であり、前回2012年より約100万票増やし得票率は33.1%となったが、絶対得票率は17.4%であり、6人に1人の支持に過ぎない。各種世論調査でも、消費税増税や集団的自衛権、原発再稼働など個別課題では反対が6~7割に達している。看板政策のアベノミクスについても、最近は成功していないという意見が多数を占めるようになってきている。

 

 にもかかわらず、与党が3分の2の議席を維持したのは、突然の総選挙で、しかも、消費税率10%の1年半先送りという争点のわかりにくさにくわえて、小選挙区制の弊害を強く指摘せねばならない。実際、自民党は小選挙区で今回、48%の得票率で76%の議席を獲得している。また、政権選択選挙というマスコミ報道もあいまって、多くの有権者、とくに若者や無党派層が投票に躊躇したためでもある。投票率は52.7%に止まり、前回からさらに6.7ポイントも低下して、戦後最低を更新した。日本の民主主義という観点からも由々しき事態である。

 

 自民党との対抗軸を打ち出せなかった“第3極”といわれる勢力が後退しブームが過ぎ去ったこと、自共対決を掲げた共産党が政権批判の一定の受け皿となって議席を大きく伸ばし2.6倍化したこと、オール沖縄の候補が全員勝利し沖縄の小選挙区で自民党の議席がなくなったことなどは、部分的ではあるが、今後にいきる貴重な教訓である。つまり、今回の総選挙で問われたのは、安倍「暴走」政治に対抗する姿勢にほかならない。なかば自民党の補完勢力となった第3極の離合集散などの混乱や共産党の躍進をわけた分水嶺もそこにある。また、安倍「暴走」政治への批判がひろがっているもとで、沖縄の選挙結果からは、一点共闘をさらに発展させ、切実な要求と地域に強く根ざせば地殻変動的な変化が起こり得ることが読み取れる。

 

 全労連は、消費税率引き上げの中止・撤回、集団的自衛権の閣議決定など戦争する国づくり反対、残業代ゼロなど雇用破壊の中止と賃上げ・雇用の安定、社会保障や中小企業・農業支援の拡充、震災復興と原発再稼働反対などの切実な要求を掲げ、「選挙に行って安倍暴走政治にノーの審判を」を合言葉に、要求選挙を展開してきた。その経験からも労働者・国民の切実な願いが安倍政権を追い詰めており、激しいせめぎあいとなっているが実感される。

 

 しかし、総選挙で安倍政権が3分の2の議席を確保したもとで、戦争する国づくりや原発再稼働、働く人々や庶民、地域社会を犠牲にした世界で一番グローバル大企業が活動しやすい国づくりなど、「暴走」政治が今後いっそう乱暴に加速されることが懸念される。また、自民党の総選挙公約に明記されたように9条など明文改憲の策動が強まることも確実である。暮らしと日本社会の未来が脅かされる重大な事態である。全労連は切実な要求を基礎に各分野で国民的な共同をさらに徹底して強化していく決意である。そうした活動を通して、平和を基礎に雇用の安定と社会保障拡充を中心とした社会への転換の合意づくりを強める。総選挙結果からも、住民生活と地域経済の守り手としての地方自治体の役割が増している。賃金底上げによる内需活性化などとともに、来春のいっせい地方選挙を契機にしつつ、住民本位の地方自治確立のために力を尽くしていく。

 

2014年12月15日

全国労働組合総連合  

事務局長 井上 久 

憲法会議【声明】衆議院総選挙の結果を受けて─安倍政権の暴走加速を許さない 14年12月16日

【声明】衆議院総選挙の結果を受けて─安倍政権の暴走加速を許さない

2014年12月16日

憲法会議(憲法改悪阻止各界連絡会議)

 

1.12月14日、第47回総選挙がおこなわれた。

総選挙では、「戦争する国」づくりと憲法、消費税の10%増税、経済、原発再稼動、基地・沖縄などの問題などが争点になったが、安倍政権は専ら「アベノミクス」の信任を問うとして国民の批判の回避をねらった。

結果は、暴走を続ける安倍政権が国民の批判にさらされ、自民党が議席を減らし、公明党が若干の増となり、小選挙区制という民意を歪める選挙制度に支えられ3分の2を超える議席を維持した。

一方で「戦争する国」づくりに正面から対決した日本共産党が議案提案権を得る躍進を遂げ、沖縄では新基地建設反対の「オール沖縄」の共同候補が完勝するなど国民は決して安倍政権を無条件に信任したわけではない。

 

2.安倍首相は「憲法改正にむけ努力して行く」と語り、集団的自衛権自衛権行使のための関連法制の整備についても「通常国会で成立させたい」などと表明、翌日公明党との連立政権継続合意にもその旨を盛り込んだ。

「信任された」とばかりに、改憲策動に踏み込む安倍政権の暴走は断じて許されない。

 

3.憲法会議は、「戦争する国」づくり、直面する集団的自衛権行使容認に反対し、直面する関連法制改定、日米ガイドライン改定などを許さない課題に全力をあげるとともに、安倍政権の暴走を止めようと願う広範な国民との共同を広げ、憲法を守り、くらしの隅ずみ、世界と日本の平和に生かすために奮闘する。

 

 

 

憲法会議(憲法改悪阻止各界連絡会議)

   〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-10 神保町マンション202

     ℡:03-3261-9007 fax:03-3261-5453  Eメール:mail@kenpoukaigi.gr.jp

 

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全労連【談話】特定秘密保護法の施行に強く抗議する 14年12月10日

【談話】特定秘密保護法の施行に強く抗議する

 

 安倍政権は本日、国民の強い反対と懸念の声を無視して、特定秘密保護法の施行を強行した。全労連は、憲法違反の同法の施行に厳しく抗議し、廃止を強く求める。

 同法は、「わが国の安全保障に著しい支障を及ぼす恐れがある」という理由さえつければ、政府・行政機関が広範な情報を勝手に「特定秘密」に指定し、それに近づこうとするメディアや国民を厳罰に処すことができる内容になっている。政府の恣意的な秘密指定に何ら歯止めはなく、何が「特定秘密」なのかもわからないままに処罰されることが強く懸念される。国民の目、耳、口をふさぐ稀代の悪法として厳しく批判されねばならない。
 だからこそ、昨年の法制定以降も、法曹界や研究者、広範な市民団体、また、若者や学生からも厳しい批判の声が上がりつづけ、廃止を求める世論と運動が持続的にひろがっている。

 同法の施行と並行して、集団的自衛権の行使を具体化する法案等の準備も加速している。日米ガイドラインの中間報告で「周辺事態」という概念がなくされたことにみられるように、アメリカ軍と一体で世界中に軍隊(自衛隊)を派兵しようという意図は明白である。

 全労連は、広範な諸団体・個人との共同をいっそう強め、戦争する国づくりに反対する行動と一体で、職場、地域から秘密保護法の廃止を求める草の根のとりくみを推進していく。
 そのためにも、目前の総選挙で、安倍「暴走」政治にノーの審判を下す必要がある。暮らしと日本の未来がかかった歴史的な総選挙で、積極的な選挙権の行使を強く呼びかける。

 

 2014年12月10日

全国労働組合総連合
事務局長 井上 久

新婦人【抗議文】「海外で戦争する国」づくりは許しません 稀代の悪法「秘密保護法」の施行をやめ、廃止することをつよく求めます 14年12月8日

内閣総理大臣

安倍 晋三 様

 

新日本婦人の会
会長 笠井 貴美代

 

 昨年末(12月6日)に安倍政権が、国民の反対・廃案を求める声を無視し、「わずかな審議」で成立を強行した秘密保護法が12月10日、施行されようとしています。

 秘密保護法は、主権者国民にとってなにより大切な「知る権利」を奪う憲法蹂躙の悪法です。「何を秘密」にするかは「行政の裁量」であり、際限なく広がり、何が秘密かも知らないうちに犯罪者にされる可能性もあります。

 「戦争は秘密から始まる」と言われていますが、安倍政権はまさに、戦争準備の危険な暴走を続けています。今年7月1日には、大多数の国民の反対世論を無視し、憲法解釈を180度転換し、自衛隊を「殺し殺される」軍隊へと変貌させる集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を強行。10月には国民の「知る権利」を脅かす秘密法の本質はそのままに特定秘密の指定などを定めた運用基準と政令を微修正のみで閣議決定。さらには、日米軍事協力の指針(ガイドライン)再改定の中間報告で、自衛隊が米軍の戦争に地球上のどこへでも支援に出かけ、「後方地域支援」から「地域」をなくし、戦闘地域で活動するとを取り決めようとしています。

 真実を知らされず、侵略戦争に協力させられた痛苦の戦争体験をもつ日本の女性として、秘密保護法、集団的自衛権行使容認、憲法改悪など、「海外で戦争する国」づくりを絶対に許すわけにはいきません。新日本婦人の会は、秘密保護法の施行に反対し、その廃止をつよく求めるとともに、暴走する安倍政権に怒りを込めて抗議し、日本国憲法の遵守を強く要求します。